建売住宅を購入する際のチェックポイントとは?3つのポイントを解説!
建売住宅は大きな買い物なので、購入前は入念にチェックすることが大切です。
間取りや価格などに着目することは多いですが、大切なチェックポイントはほかにもあります。
そこで今回は、建売住宅の購入をご検討中の方に向けて、購入時に押さえておくべきチェックポイントを解説します。
住環境と住宅の性能、契約条件の3点について解説しますので、ぜひご参考にしてください。
建売住宅を購入する際のチェックポイント①住環境
建売住宅を購入するときは、エリアや価格、広さや間取りなどを重視することが多いでしょう。
しかし、快適な生活を送るために大切なチェックポイントは、ほかにもあります。
そのうちの1つが、周辺の住環境です。
建物や価格は申し分なくても、周辺の住環境によっては生活しにくいと感じる可能性があります。
そこで、建売住宅を購入する際の住環境におけるチェックポイントを確認しておきましょう。
住環境におけるチェックポイントとは
建売住宅を購入する際の住環境におけるチェックポイントは、おもに以下の4つです。
●最寄り駅や商業施設などからの距離
●地域の雰囲気
●道路状況や接道状況
●物件や周辺の用途地域
家は住みやすくても、最寄り駅や商業施設などが自宅から遠いと不便を感じる可能性があります。
子育て世帯は保育園や小学校、中学校までの距離も確認しておくと安心でしょう。
また、地域の雰囲気がご自身や家族の好みと合うかどうかも、住環境における重要なチェックポイントです。
たとえば、閑静な雰囲気が好みの方にとって、交通量の多いにぎやかな地域は住みやすさを感じられないかもしれません。
そして、建売住宅周辺の道路状況や接道状況にも着目する必要があります。
周辺の道がせまいと車で通行しにくかったり、歩いていて危険を感じたりすることがあるでしょう。
接道状況によっては、建売住宅の日当たりや風通し、防犯面などに影響が生じる可能性もあります。
さらに、物件や周辺の用途地域も、住環境に影響を与えるポイントの1つです。
住環境に影響を与える用途地域とは
用途地域とは都市計画法の地域地区の1つであり、土地利用の大枠を定めるものです。
具体的には、その土地に建てることができる建物の種類や大きさ、床面積などが決められています。
建売住宅の場合はすでに建物が完成しているので、その点に関しては用途地域を気にする必要はないでしょう。
ただし、今後周辺にできるかもしれない建物には関係します。
たとえば、用途地域によっては「近くにマンションができて日当たりが悪くなった」「近所に大きな商業施設ができて道路が混雑する」などの事態が起こるかもしれません。
そのような事態を避けるためには、周辺の用途地域をしっかりと確認しておきましょう。
建売住宅を購入する際のチェックポイント②住宅の性能
購入した建売住宅で快適に生活できるかどうかを判断するポイントには、住宅の性能も挙げられます。
ただし、一般の方にとって住宅の性能を判断することは難しいものでしょう。
その際に役立つのが、住まいの等級です。
住まいの等級は、住宅性能表示制度によって定められているので、どのような制度なのか確認してみましょう。
住宅性能表示制度とは
住宅性能表示制度とは、良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するために制定された制度です。
明確な基準を設けることによって、それまであいまいで把握しにくかった住宅の性能をわかりやすくしました。
住宅性能表示制度によって評価されるのは10分野で、それぞれに評価基準が設けられています。
たとえば、構造の安定の分野における評価基準は耐震性や地盤、基礎の構造などです。
火災時の安全の分野においては、耐火性や警報機の設置、安全な避難と延焼防止などが評価基準です。
そして、これらの評価基準に基づいて決まる等級が、住宅の性能を判断する際の目安になります。
住宅性能表示制度でとくに重要な4分野とは
住宅性能表示制度によって評価されるのは10分野ですが、とくに重要とされているのはそのうちの4分野です。
1つ目は、構造の安定です。
この分野には、耐震等級や耐風等級などがあり、先述した評価基準によって決まります。
2つ目は、劣化の軽減です。
建物の耐久性や木材の腐朽、シロアリ被害の軽減などの評価基準によって、劣化対策等級が決定します。
3つ目は、維持管理・更新への配慮です。
給排水やガスの配管などの点検や清掃、補修のしやすさが評価基準で、維持管理対策等級が決まります。
4つ目は、温熱環境です。
断熱性や気密性、住宅の省エネルギー性能が評価基準となり、断熱等級や一次エネルギー消費量等級が決定します。
等級は数字が大きいほど高く、たとえば耐震等級の等級1は建築基準法レベル、等級2は建築基準法の1.25倍、等級3は1.5倍の強さがある住宅です。
購入を検討している建売住宅の性能を確認するときは、これら4分野の等級にも着目しましょう。
建売住宅を購入する際のチェックポイント③契約条件
建売住宅を購入する際のチェックポイントは、物件決めに関するものだけではありません。
建売住宅の売買契約を結ぶ際の契約条件も、重要なチェックポイントです。
契約条件は売買契約書に記載されているので、契約を締結する前にしっかりと確認することが大切です。
契約条件はあとから変更できないので、確認せずに契約すると後悔してしまうかもしれません。
そこで、契約条件に関するチェックポイントを3つ確認しておきましょう。
契約条件に関するチェックポイント1:契約内容
売買契約書には、購入する建売住宅やお金に関することなど、細かい契約内容が記載されています。
建売住宅に関することでは、住所や面積、地目などに誤りがないかどうかを確認しましょう。
お金に関しては、手付金の金額や支払時期、支払方法などを確認します。
ほかにも、所有権移転や引き渡しの時期などが記載されているので、疑問点や不明点がないかどうかを入念にチェックしましょう。
契約条件に関するチェックポイント2:特約条項
特約条項とは、その契約だけに適用される内容です。
よくある特約条項には、住宅ローン特約が挙げられます。
これは、住宅ローンを借りることができなかった場合に契約を解除する特約です。
住宅ローンの本審査にとおらないと融資を受けられないので、建売住宅を購入することは難しいでしょう。
住宅ローン特約がついていれば、そのようなときに契約を解除することができます。
なお、特約条項にはほかにもさまざまな種類があり、必ずしも買主に有利な内容であるとは限りません。
契約を締結すると、知らなかったでは済まないので、締結前にしっかりと確認しておきましょう。
契約条件に関するチェックポイント3:契約解除に関する条項
契約解除に関する条項も、大切なチェックポイントです。
たとえば、一般的に買主は手付金を放棄すると売買契約を解除できます。
手付金は戻りませんが、万が一のときに契約を解除できる条項があることは重要なポイントです。
不測の事態に備えるためにも、契約解除の条項はきちんと確認しておきましょう。
まとめ
建売住宅を購入する際は、住環境や住宅の性能、契約条件などのチェックポイントにも着目しましょう。
住環境や住宅の性能を確認しておくと、購入後に住みやすさを感じられる可能性が高まります。
契約条件は、売買契約を締結すると変更できないので、契約前に内容や特約などをしっかりと確認しておきましょう。