一戸建てにおけるペットのにおいの原因や対策とは？導入したい設備も解説

ペットと一緒に暮らす家では、どうしても動物特有のにおいが気になる場面があるものです。
いつの間にか家の壁や天井、家具などに染みついてしまうこともあるため、日頃から適切な対処を心がけましょう。
今回は、ペット特有のにおいが発生する主な原因や、一戸建てに取り入れたい対策・設備について解説します。

一戸建てでペット特有のにおいが発生する原因

室内飼いのペットと一緒に暮らす家では、特有のにおいが発生しがちです。
適切な対策を施すために、まずは考えられるにおいの原因について知りましょう。

原因①：トイレのにおい

ペット用のトイレは、人間と違って専用の部屋を設けられない分、においが気になりがちです。
仕事などで日中に家を空けていた日、帰宅した直後にペットの排泄物のにおいを感じた経験がある方は多いでしょう。
排泄物をすぐに処理できず、長い時間放置せざるを得ない飼育環境だと、そのにおいが家の壁紙や家具にまで染みつくこともあります。
においの成分が空気中に拡散され、室内をただよっているうちに移ってしまうのです。
違う香りで上書きしようとすると、混ざり合ってかえって不快なにおいになってしまうため、まずは消臭を意識した対策が必要です。
しつけが済むまでは、室内のどこで排泄をしてしまっても対処できるように工夫しましょう。

原因②：体臭

人間のように毎日お風呂に入らないペットは、入浴から時間が経つにつれて体臭が気になってきます。
日頃からペットの体と接しているクッションやラグ、ブランケットなどには、とくににおいが染みつきがちです。
排泄物臭と同様に、根本的ににおいの発生自体を抑えるのは難しいものです。
違う香りと混ざり合うのを防ぐため、消臭を重視したケアに取り組みましょう。
幼少期からにおいケアを積極的におこない、お風呂や歯磨きに慣れさせておくことも重要です。

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一戸建てにおけるペットのにおい対策

一戸建てで、日頃からできるペットのにおい対策を解説します。
主な原因であるトイレ臭と体臭に対して、それぞれ異なるアプローチで消臭に取り組みましょう。

対策①：換気

まずは、ペットが立ち入る可能性があるすべての部屋でこまめな換気を心がけましょう。
におい対策の基本であり、トイレ臭・体臭の両方に効果的な方法です。
他の方法で消臭に取り組んでも、換気ができていないと十分な効果は見込めません。
換気扇を回したり、可能な限り窓を開けた状態にしておいたりするほか、部屋全体の風通しが良くなるような家具の配置を心がけてみてください。

対策②：消臭

ペットのトイレ臭や体臭は、どれだけ念入りにケアしていても少なからず発生するものです。
室内のいたるところに消臭剤や除菌・消臭スプレー、ウェットティッシュなどのアイテムを常備し、切らさないようにしておきましょう。
犬や猫などの動物は人間よりもにおいに敏感で、強い香りを感じるとマーキングをしてしまう可能性があります。
上書きされるのを防ぐため、消臭アイテムは無香料のものを取り入れてみてください。
柑橘系の香りは、犬や猫にとっては刺激臭になるため、ルームフレグランスなどを使うならやさしいフローラル系の香りがおすすめです。

対策③：日常的なにおいケア

ペットの体臭を抑えるためには、1～2週間に一度くらいのペースでシャンプーをしてあげることが効果的です。
人間と同じ頻度で全身を洗うと、かえって皮膚や毛の負担になってしまいます。
お風呂が強いストレスになってしまうようなら、手足やお尻だけなど、とくににおいが気になる箇所だけ部分的に洗うのも良いでしょう。
シャンプーのほか、日々のブラッシングや歯磨き、外出後に体をタオルで拭いてあげるなどのこまめなケアも大切です。

対策④：トイレを放置しない

ペットが排泄をした後のトイレは、可能な限り早急に処理しましょう。
排泄物を放置すると、アンモニア臭がより強くなったり、においの成分が空気中に拡散されて室内に広がっていったりします。
しつけが済んでいないうちは、トイレ以外の場所で排泄をしてしまっても対応できるよう、すぐに洗える布やシートを広めに敷いておくと有効です。

対策⑤：日常的ににおいケアに取り組む

ペットのにおいケアの方法は、シャンプーや歯磨き、ブラッシング、拭き取りなど多岐にわたります。
外出時に、においの軽減や汚れ防止効果があるウェアを着せることも、においケアの方法のひとつです。
とくに犬用のウェアは単なるファッションではなく、実用的な機能を備えているものが多くあります。
さまざまな方法でのにおいケアを幼少期からおこなっていれば、抵抗感が和らいで、大人になってからも取り組みやすくなるでしょう。

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一戸建てに導入したいペットのにおい対策設備

一戸建てのマイホームでペットとともに暮らすなら、においの染みつきを抑えるための設備は積極的に導入したいものです。
今回は「機能性壁材」「光触媒消臭天井」「24時間換気システム」の3つに注目して、それぞれどんな特徴があるのかを解説します。

設備①：機能性壁材

一戸建てに使われる壁材のなかには、消臭や湿度の調節、有害物質の吸着といった、ペットとの暮らしをサポートしてくれる機能を持つものがあります。
珪藻土や漆喰のような昔から使われている素材もあれば、発達した技術によって近年開発された建材製品もあり、その種類はさまざまです。
ペットと暮らすことを前提に一戸建てを購入するなら、とくに消臭効果を持つ壁材にこだわってみてください。
ペットが立ち入る可能性がある部屋には積極的に取り入れつつ、その他の部屋にはまた別の壁材を選んで楽しむのも良いでしょう。

設備②：光触媒消臭天井

光触媒消臭天井とは、においを光触媒で分解する特殊な材料で作られた天井のことです。
空気は室内を循環しており、とくに暖まったものは上部に集まるため、天井に消臭効果を持たせることにも大きな意味があります。
壁と天井の広い面積を使って消臭を意識すれば、ペットのにおいが家に染みついたり、ふとした瞬間に気になったりする可能性を下げられるでしょう。
光触媒は、普通の天井材に後からコーティングすることもできます。
工務店にコーティング作業を依頼するほか、天井や壁にスプレーをかけるだけで手軽に消臭効果を付与できるアイテムもあるので、ぜひ取り入れてみてください。

設備③：24時間換気システム

どうしても発生するペットのにおいに有効な対策としてはじめに解説したとおり、換気はとても重要です。
ペットが多くの時間を過ごす部屋では、換気扇などを積極的に使いましょう。
なお、2003年に改正建築基準法が施行されて以降は、すべての新規建築物・リフォームされる建築物において24時間換気システムの導入が義務付けられています。
この取り決めは、シックハウス症候群（住宅の高気密化や建材・家具に含まれる化学物質が引き起こす健康被害）の予防を主な目的としています。
一戸建てにおけるこまめな換気は、におい対策だけでなく、人間とペットの健康を守ることにもつながるでしょう。

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まとめ

ペットが特有のにおいを発する原因は、主にトイレ臭と体臭の2つです。
一戸建てにおいては、換気・消臭・日常的なペットのにおいケア・トイレの速やかな処理を意識して、においを室内に残さないよう対策しましょう。
すべての建築物に設置が義務付けられている24時間換気システムに加えて、機能性壁材や光触媒消臭天井などの設備を導入することも有効です。