ZEH住宅を購入するメリットは?利用可能な補助金制度も解説

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ZEH住宅を購入するメリットは?利用可能な補助金制度も解説

近年、脱酸素社会を目指す動きのなかで、ZEH住宅が注目を集めています。
マイホーム購入を検討している方にとっては、ZEH住宅の補助金制度や、ZEH住宅のメリットなど、気になるポイントも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ZEH住宅の概要やメリット・デメリット、補助金制度について解説します。

知っておきたい!住宅購入で注目すべきZEH住宅の概要

知っておきたい!住宅購入で注目すべきZEH住宅の概要

普及が進むZEH住宅ですが、具体的にはどのような住まいを指すのでしょうか。
まずは、マイホーム購入をするにあたって知っておきたい、ZEH住宅の概要を解説します。

ZEH住宅の概要

ZEH住宅は、住宅内で用いられるエネルギーの収支をゼロ以下にする住まいです。
「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略した言葉で、ゼッチ住宅と読みます。
太陽光発電などでエネルギーを創ったり、省エネしたりすることによって、使うエネルギー量をゼロ以下できることがZEH住宅の特徴です。
米国では、2008年ごろから、先進の省エネの在り方としてZEHが注目されてきました。
日本で普及してきた背景として、契機はZEH支援事業が2012年に開始されたことにあり、当時の供給数は1年で400件ほどでした。
その後、ZEHロードマップ検討委員会が設けられて普及推進され、2020年の供給実績は、年間で約6.6万戸にまで伸びています。
また、2025年4月から、原則としてすべての新築住宅を対象として、省エネ基準の適合の義務化がはじまりました。
日本では、2030年以降に建築される新築住宅は、ZEH水準の住まいが基準となることを目指しています。
このようなZEH住宅に関連する動向も、マイホーム購入をするうえで押さえておきたいポイントといえそうです。

求められる3要素

マイホーム購入で普及が進むZEH住宅ですが、特徴として3つの要素を備えていることが求められます。
①断熱
断熱材や窓の性能を工夫するなどして、優れた断熱性能を確保することが、ZEH住宅と認められるためには必要です。
高い断熱性能が備わっていれば、外気温に影響されにくい家となり、冷暖房のために消費されるエネルギーを削減できます。
②省エネ
ZEH住宅では、HEMS(ヘムス)が必要です。
HEMSは、住まいで使われる消費エネルギーと太陽光発電などによる自家発電の状態を確認することが可能なシステムです。
ZEH住宅を購入した方は、自分で電力量をチェックできるため、エネルギー消費の効率化を目指せます。
また、省エネ性能に優れた給湯システムや換気システム、エアコンやLED照明などの採用も必要です。
③創エネ
創エネは、自然の力を用いてエネルギーを創ることであり、ZEH住宅では創エネによるエネルギーが、使用するエネルギーを上回ることが求められます。
そのため、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーシステムの導入が必要です。
①から③の要素は、認定を受けるために欠かせないもので、「ZEH」「Nearly ZEH」「ZEH Oriented」といった種類ごとに、省エネ率などが定められています。
これら3つの要素に関する要件をクリアし、補助金制度の申請の条件も満たしていると、補助金を利用することが可能です。

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光熱費削減も魅力!ZEH住宅のメリット・デメリット

光熱費削減も魅力!ZEH住宅のメリット・デメリット

日本でも、多く購入され普及が進むZEH住宅には、複数のメリットがあります。
ここでは、ZEH住宅を購入するメリットとデメリットを解説します。

メリット

ZEH住宅の大きな特徴は、断熱性能の高さであり、家の外の気温が室内まで影響しにくいことがメリットです。
そのため、暑い時期には涼しく、寒い時期になると暖かく過ごしやすいことが、ZEH住宅を購入する魅力のひとつといえます。
たとえば、断熱性の高くない一般的な住まいの場合、冬になると浴室やリビングは暖かく快適でも、脱衣所が寒いといった不便が生じます。
しかし、ZEH住宅は、住まいのなかの温度が一定に保たれやすく、冬場のヒートショックのリスクを軽減できる点も健康面でのメリットといえるでしょう。
くわえて、断熱性の高さは、光熱費の削減にもつながるため、ZEH住宅の購入後も経済的なメリットが得られます。
さらに、省エネ効果のある住設機器や太陽光発電を用いた自家発電の効果もあるため、トータルしてランニングコストを抑えられます。
また、住まいのエネルギー収支がプラスになるケースでは、電力会社に創エネした余剰電力を売電できる場合もあるでしょう。
蓄電設備を採用しているZEH住宅は、太陽光発電で自家発電して余った電力を蓄電することも可能です。
万が一の停電の際に、非常電力を使用し生活が続けられることや電気自動車の充電ができることも、ZEH住宅を購入するメリットといえます。

デメリット

メリットの多いZEH住宅ですが、太陽光発電については、天候に左右される可能性あることがデメリットです。
なぜなら、曇天や雨が続く季節や居住地域の気候によっては、十分な日照を得られないケースもあります。
そのような状況の場合、消費エネルギーをすぐにまなかえるだけの自家発電が難しいことも考えられます。
また、断熱性能に優れた外皮素材や太陽光発電の設備を導入するため、一般的な家と比較すると、費用がかかる傾向です。
一方で、長い目で見ると光熱費の削減による効果が得らえるため、コスト面では大きなメリットもあります。
補助金制度の要件がクリアできる場合には、制度を賢く利用して建てられるケースもあるため、デメリットと感じにくいかもしれません。

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お得に購入できる?ZEH住宅の補助金制度の概要と注意点

お得に購入できる?ZEH住宅の補助金制度の概要と注意点

省エネ性能や断熱性能を高める設備の導入など、費用面でZEH住宅の購入に不安がある場合、利用を検討したいのが補助金制度です。
ここでは、ZEH補助金制度の概要や注意点を解説します。

ZEH住宅に関する補助金制度とは?

ZEH住宅は、環境などによる支援事業がおこなわれており、補助金制度も設けられています。
補助金制度は、要件を満たすZEH住宅を建築する際に、補助金を得られるものであり、新築住宅の建築や購入を検討している方にとって活用メリットのある制度です。
一戸建て住宅が利用できる主な補助金制度では、対象となる住宅の種類が、ZEHやZEH+です。

制度利用時の注意点

制度を利用するにあたっては、最新のスケジュールを確認してから申請することが注意点となります。
また、種類によっては、補助金の金額だけでなく、申請時期などにも違いがあり、基本的に公募は先着順で申請された金額が予算に到達すると終了します。
そのため、補助金を得るためには、まず各省庁のHPなどをチェックして、情報を確認しておくことが重要です。
補助金制度を利用するための注意点としては、ZEH住宅を建築する際、ZEHビルダーやZEHプランナーとして登録されている会社を選択する必要があります。
これらは、ZEH住宅の建築を認められており、工務店などがZEHビルダー、設計事務所などがZEHプランナーとなっています。
また、補助金制度を活用する際には、設計段階で断熱効果やエネルギーの消費量も詳細に計算することが必要です。
申請内容に沿って建てることになるため、申請をしてからプラン変更することはできないことも注意点となります。

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まとめ

ZEH住宅は、断熱性や省エネ性の高さだけでなく、自家発電による創エネもできる先進の住まいです。
光熱費の削減だけでなく、住宅内の温度が一定になりやすいため、快適性の面でも優れており、購入メリットに通じる魅力が複数あります。
必要な設備導入にはコストがかかりますが、補助金制度もあるため、最新の情報や要件を確認し、利用できた場合にはお得に取得できるでしょう。


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