事故物件の相続税は安い?相続する判断基準や将来的なデメリットを解説!

事故物件とは、過去に自殺や殺人などの事件・事故によって人が亡くなっている不動産を指します。
こうした物件を相続するときには、将来的なデメリットを十分に理解しておくことが重要です。
今回は、相続相談士の資格を有している筆者が事故物件を相続したときにかかる相続税や相続するか迷ったときの判断基準、相続することによるデメリットについて解説します。
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相続した事故物件は相続税が安くなる?

事故物件を相続したときにかかる相続税は安くなるのではないかとお考えの方もいるのではないでしょうか。
ここでは、事故物件にかかる相続税は安くなるのかについて解説します。
そもそも相続税とは?
相続税とは、亡くなった親などから相続した財産に対して課される税金です。
故人から財産を相続したときには、相続があったことを知った日の翌日から10か月以内に相続税を納めなければなりません。
ただし、財産を相続したら相続税が必ずしもかかるとは限らない点に注意が必要です。
相続税を計算するときには「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除額を相続財産額から控除できます。
相続財産額が基礎控除額を上回ったときにのみ、相続税がかかる仕組みです。
事故物件の相続税は安くなる?
結論からお伝えすると、事故物件であっても相続税は安くなりません。
一般に、事故物件を売却するときの取引額は心理的瑕疵の影響を受けます。
心理的瑕疵とは、物件の過去の事件や事故が買主や借主の心理に影響を与えることを指します。
このため、事故物件の市場での取引価格は通常の物件より低くなる傾向です。
事件や事故の内容によって異なりますが、売却価格は通常よりも20~50%ほど下がるケースが一般的です。
しかし、相続税の計算をするときに使用する相続税評価額は、事故物件を売却するときの取引額とは異なります。
原則として事故物件は一般の物件と相続税評価額が同じと見なされるので、事故物件を相続したときには通常の物件と同様の相続税がかかると考えておきましょう。
ただし、事故物件である事実が売買取引に悪影響をおよぼしていると判断されたら、土地の相続税評価額から10%控除でき、結果的に相続税が安くなることはあります。
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事故物件を相続するかしないかの判断基準

事故物件を相続するかどうかの判断は、慎重におこなうことが大切です。
ここでは事故物件を相続したほうが良いか迷っている方へ向けて、判断基準となる材料を解説します。
判断基準①買主や借主からの需要はあるか?
事故物件でも、地域によっては一定の需要があります。
たとえば、事故物件が都市部に位置しており、駅から近いなど立地条件も良いときには賃貸物件として活用できたり、早期売却できたりする可能性が高まります。
一方で、地方の過疎地のケースでは事故物件であるかどうかに関わらず、売却や賃貸は難しい傾向であり、相続しても負担が増えるばかりです。
したがって、相続財産に事故物件が含まれているときには、その物件が賃貸や売却できる可能性があるかどうかを不動産会社に相談し、市場価値を確認しておくことが大切です。
判断基準②土地活用の選択肢はあるか?
事故物件を相続するかどうかの判断基準の2つ目は、土地活用できるかどうかです。
事故物件であっても、立地によっては土地活用の選択肢が考えられます。
たとえば、周辺に商業施設が建ち並んでいたり、車通りの多かったりするエリアであれば、建物を解体して更地にし、駐車場やコインパーキングとして活用する方法があります。
建物の解体費用はかかるものの、駐車場経営はほかの土地活用方法と比較して初期費用がそれほどかからないため、需要があれば十分な収益を上げることが可能です。
事故物件には住みたくないと考える方は一定数いるのは事実ですが、駐車場としてなら気軽に利用してもらえる可能性があります。
また、周辺にマンションなどが建ち並んでいる地域では、トランクルーム経営をするのも選択肢のひとつです。
トランクルームは収納スペースを貸し出すサービスで、家のなかに収納場所が足りない方からの需要が期待できます。
事故物件のままでは売却しにくいときでも、土地の使い方を工夫すれば収益を生み出せる可能性があるため、やはり不動産会社に相談したうえで判断しましょう。
判断基準③相続放棄を選んだほうが良いか?
事故物件の売却や活用が難しいときには、相続放棄を選択するのもひとつの手です。
相続放棄とは、その名のとおり故人の財産を受け継ぐ権利をすべて放棄することです。
相続放棄を選択すれば初めから相続人ではなかったと見なされるため、事故物件を相続せずに済みます。
しかし、事故物件だけを相続放棄することはできません。
預貯金などのプラスの財産を受け継ぐ権利も放棄しなければならないため、慎重な判断が求められます。
ただし、相続放棄の手続きには「相続の開始を知ってから3か月以内」の期限がある点に注意が必要です。
複数の判断基準を踏まえながら、相続放棄が最適な選択肢かを早めに考えるようにしましょう。
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事故物件を相続することによる将来的なデメリット

事故物件を相続するか迷ったときには、メリットだけでなくデメリット面にもきちんと目を向けることが大切です。
ここでは、事故物件を相続すると起こり得る将来的なデメリットについて解説します。
デメリット①空室リスクが高い
相続した事故物件を賃貸物件として活用したいと考えても、入居者が見つからなければ家賃収入は得られません。
しかし、人が亡くなっている事故物件に住みたいと考える方はあまりいないのが実情です。
したがって、事故物件は通常の物件と比べて入居者が見つかりにくく、空室リスクが高くなります。
家賃を下げても入居希望者が現れないときには長期間の空室が発生し、維持費だけがかかる状況になりかねません。
デメリット②家賃を下げる必要がある
事故物件だからといって、家賃を下げなければならないわけではありません。
しかし、現実問題として、入居者を集めるには相場よりも20~30%ほど家賃を下げる必要があります。
相場よりも安い家賃を設定すると、その分得られる収入も少なくなります。
事故物件の維持管理費は持ち主が負担しなければならないため、賃貸物件として活用しても赤字経営に陥るデメリットがある点に注意が必要です。
デメリット③空き家問題につながる
相続した事故物件を何の用途にも使わずに放置すると、空き家問題に発展するデメリットがあります。
とくに、管理を怠って老朽化が進んだ空き家は自治体から「特定空家」に指定されることがあるため、注意が必要です。
特定空家とは、老朽化にともない倒壊のリスクがある、周辺の景観に悪影響をおよぼすおそれのある空き家を指します。
相続した事故物件が特定空家に指定され、自治体からの改善要求にもしたがわずに放置を続けると固定資産税の軽減措置が適用されなくなり、税負担が増加するデメリットがあります。
また、行政代執行により強制解体されたときには、その解体費用を持ち主が負担しなければなりません。
そのため、事故物件を相続したときには、特定空家に指定される前に早めの対策が不可欠です。
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まとめ
事故物件であっても相続税評価額は一般的な不動産と同様と見なされるので、相続税が安くなることはありません。
事故物件を相続する判断基準としては「需要があるか」「土地活用の選択肢があるか」などが挙げられます。
事故物件を相続して活用したいと考えても空室リスクに見舞われたり、特定空家に指定されるおそれがあったりする点に注意が必要です。
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