借地権割合とは?相続税評価額の計算方法と調べ方をわかりやすく解説

お役立ち情報

借地権割合とは?相続税評価額の計算方法と調べ方をわかりやすく解説

相続税や贈与税を算出するには、まず財産の「相続税評価額」を正しく計算する必要があります。
しかし、借地権や貸宅地、貸家建付地など、あまり馴染みのない土地の権利が関わってくると、「どうやって評価すればいいの?」と迷う方も多いでしょう。
このようなケースでは「借地権割合」という指標を使って評価を行います。
この記事では、「借地権割合とはなにか」をはじめ、相続税評価額の計算方法や調べ方について、わかりやすく解説していきます。

借地権割合とはなにか

借地権割合とはなにか

不動産を相続する際に知っておくべき重要なポイントのひとつに「借地権割合とはなにか」があります。
借地権割合とは、土地の価格に対して借地権がどの程度の価値を持つかを示す割合であり、相続税評価額の算出に欠かせない要素です。

借地権と借地権割合の基本

借地権とは、他人の土地を借りて建物を建てる権利のことを指します。
一般的には20年〜30年などの長期契約が多く、契約書を取り交わすこともあれば、口頭契約のまま使われ続けているケースもあります。
また、契約更新や建物再築をめぐるトラブルが発生することもあるため、権利の内容を明確にしておくことが重要です。
土地そのものは地主の所有ですが、 建物を建てて利用するという使用目的において、借地権には経済的な価値があるとされています。
土地は「底地(ていち)」と呼ばれる所有権部分と、借地権に分かれており、借地権割合とはこのうち借地権が占める価値の割合を示すものです。

借地権割合の活用方法

相続税や贈与税は、土地の所有権だけでなく借地権にも課税されます。
そのため、相続が発生した際には、借地権にどの程度の経済的価値があるかを評価する必要があります。ここで使われるのが「借地権割合」です。
たとえば、更地の評価額が1億円で、借地権割合が70%であれば、その土地の借地権の評価額は7,000万円となります。
国税庁が公表する「路線価図」や「評価倍率表」には、地域ごとにこの割合が30%から90%の範囲で設定されており、一般的には地価の高い都市部ほど借地権割合が高くなっています。

地域によって異なる借地事情

借地権割合は地域の借地事情を反映しており、たとえば東京都中央区銀座のような一等地では90%という高い割合が設定されていることもあります。
一方で、郊外の住宅地などでは借地権割合が定められていない地域もあります。
これは借地そのものが存在しないという意味ではなく、権利として評価しない扱いであることに注意が必要です。
また、定期借地権のように期間限定の借地も相続税の対象ですが、借地権割合をそのまま適用するのではなく、契約期間や残存期間に応じて割り引いて評価されます。

▼この記事も読まれています
築浅一戸建てを売却する理由とは?早期売却を実現するコツもご紹介

借地権割合をもとにした相続税評価額の計算方法とは

借地権割合をもとにした相続税評価額の計算方法とは

土地に関する相続税評価額を正確に計算するには、借地権割合とともに借地権の種類を理解することが重要です。
借地権には複数の種類があり、それぞれ評価方法が異なります。

借地権の種類と分類

借地権は主に以下の5種類に分類されます。

●普通借地権:もっとも一般的な形式で、住宅や店舗などの建物所有を目的として長期的に土地を借りる契約。更新可能で、相続の対象。
●一般定期借地権:50年以上の使用が前提で、契約更新は不可。建物の譲渡や再築も認められていない。
●事業用定期借地権:10年以上~50年未満の事業用借地。商業施設や駐車場などに多く見られる。
●建物譲渡特約付借地権:契約終了時に建物を地主へ譲渡する特約がある借地権。
●一時使用目的の借地権:工事用地や仮設住宅など、短期間の用途を目的とする借地。


これらのうち、「一般定期借地権」「事業用定期借地権」「建物譲渡特約付借地権」は、相続税の評価において「定期借地権等」として同様の計算方法を用います。

普通借地権の相続税評価額の算出

もっとも一般的な「普通借地権」は、以下の式で評価されます。
普通借地権の評価額 = 自用地評価額 × 借地権割合
この計算式により、借地権の経済的価値を簡潔に算出できます。
借地権割合は、国税庁が公表する路線価図や評価倍率表から確認可能で、地域により異なります。

定期借地権等の評価方法

定期借地権等は、契約期間の残存年数や設定当時の底地割合、複利年金現価率といった数値を使って評価します。
以下の式が使われます。
評価額 = 自用地評価額 ×(1-底地割合)× A
Aは残存年数などをもとにした複雑な計算式です。
これらは専門知識が必要なため、評価額の算出は税理士など専門家への相談が推奨されます。
課税上不都合がない場合、より簡易な以下の式で算出されるケースもあります。
定期借地権等の評価額 = 自用地評価額 × A × B
AとBはいずれも複利年金現価率と借地権設定時の経済的利益をもとに算出されます。

一時使用目的の借地権の評価

建設現場や仮設施設など短期間で利用される土地には「一時使用目的の借地権」が設定されることがあります。
この場合、「雑種地の賃借権」として評価されます。
評価方法は契約内容により異なり、登記や一時金の有無、構築物の有無などが考慮されます。
評価式の一例は以下の通りです。
雑種地の自用地評価額 × A(Aは法定地上権割合または借地権割合の低い方)
残存期間に応じて法定地上権割合は5〜90%まで変動し、期間が長くなるほど割合が高くなります。

▼この記事も読まれています
不動産売却時に税金の節税につながる3,000万円控除とは?要件も解説

借地権割合の調べ方とは

借地権割合の調べ方とは

親が借りていた土地を相続する際、「その土地はいくらで評価されるのか?」は多くの方が気になるポイントです。
その評価に欠かせないのが「借地権割合」。
続いては、その借地権割合の調べ方について、具体的にご紹介します。

国税庁の路線価図で確認する方法

借地権割合は、国税庁が公開している「路線価図」から確認できます。
路線価図とは、道路に面した土地1㎡あたりの評価額が千円単位で記載されている地図です。
土地の価値や相続税評価額を調べる上で非常に重要な資料です。
例えば、路線価図に「800C」と表示がある場合、「800」は1㎡あたりの価額(800,000円)を意味し、「C」は借地権割合が70%であることを示します。
このようにアルファベットの記号が、以下のように借地権割合を表しています。

●A:90%
●B:80%
●C:70%
●D:60%
●E:50%
●F:40%
●G:30%


一般的に、商業地や都心部など地価の高い地域では借地権割合が高くなる傾向があります。

路線価図がない地域は「倍率方式」で調べる

すべての地域に路線価が設定されているわけではありません。
市街化調整区域など、郊外の土地には路線価がない場合もあります。
そうした地域では「評価倍率表」を使って調べます。
評価倍率表とは、固定資産税評価額に特定の倍率をかけて相続税評価額を求める方法です。
計算式は以下の通りです。
固定資産税評価額 × 国税庁の倍率 = 相続税評価額
固定資産税評価額は、毎年届く固定資産税の納税通知書や、市区町村で取得できる評価証明書から確認できます。

地区区分による評価の違い

路線価図には、土地の用途や立地に応じた「地区区分」も表示されています。
たとえば、ビル街地区・高度商業地区・繁華街地区・普通住宅地区などがあり、これにより評価額や借地権割合も異なってきます。
また、評価額を正確に出すには、奥行や間口、不整形地の有無など、補正項目にも注意が必要です。
国税庁のホームページには奥行補正率や不整形補正率なども掲載されているため、併せて確認するとよいでしょう。

▼この記事も読まれています
不動産売却における心理的瑕疵とは?売却価格への影響と告知義務を解説

まとめ

借地権割合とは、土地価格に対する借地権の価値を示す割合で、相続税評価額の算出に欠かせません。
借地権の種類によって評価方法が異なり、正確な算出には専門知識が求められる場合もあります。
評価額の調べ方は国税庁の路線価図や倍率表から確認でき、地域ごとの違いにも注意が必要です。

おうちむすびの写真

おうちむすび

守山区を中心に愛知県内の住まい探しをサポートしています。「お客様の人生に寄り添う」をモットーに地域で一番選ばれる不動産屋を目指し、誠実なご提案を心がけています。
不動産は暮らし全体を支える大切な要素。だからこそ、安心して一歩を踏み出せるよう、丁寧なサポートを徹底しています。

■強み
・地域密着で不動産売買に多数の実績あり
・ホームインスペクションや火災保険、住宅ローンの手続きにも対応
・専門家との連携によるワンストップ対応が可能

■事業
・新築戸建て / 中古戸建て / 中古マンション / 土地などの不動産売買
・住宅購入時のご相談から各種手続きまで幅広くサポート
・住み替えや資産活用に関するご相談も対応可能


”お役立ち情報”おすすめ記事

  • 不動産売却でチラシを活用するメリットは?作成時の注意点やルールも解説の画像

    不動産売却でチラシを活用するメリットは?作成時の注意点やルールも解説

    お役立ち情報

  • 固定資産評価証明書とは?不動産売却時のポイントや取得方法も解説の画像

    固定資産評価証明書とは?不動産売却時のポイントや取得方法も解説

    お役立ち情報

  • 不動産売却の媒介契約について!3種類の違いと選び方も解説の画像

    不動産売却の媒介契約について!3種類の違いと選び方も解説

    お役立ち情報

  • 一戸建てを一括購入するメリットは?注意点やリスクも解説の画像

    一戸建てを一括購入するメリットは?注意点やリスクも解説

    お役立ち情報

  • 建売住宅の坪数について!平均延べ床面積や相場も解説の画像

    建売住宅の坪数について!平均延べ床面積や相場も解説

    お役立ち情報

  • 中古住宅購入で後悔しないためには?物件や立地のポイントも解説の画像

    中古住宅購入で後悔しないためには?物件や立地のポイントも解説

    お役立ち情報

もっと見る