親が認知症でも不動産売却できる?無断売却のトラブルや成年後見制度も解説

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親が認知症でも不動産売却できる?無断売却のトラブルや成年後見制度も解説

親が認知症になってしまい、所有する実家を売却して介護費用を捻出したいが、本人の意思確認ができず困っているといったお悩みをお持ちではありませんか。
認知症により、判断能力が不十分な状態での売買契約は無効となるリスクが高く、適切な手続きを踏まなければ、後々の親族間トラブルや金銭的な損失に繋がりかねません。
本記事では、認知症の親の不動産を売却できない理由などの基礎知識から、法的リスクを回避して売却を実現する「成年後見制度」の活用法までを解説します。
スムーズな不動産売却によって、親の生活とご家族の安心を守りたいと考える方は、ぜひ本記事をご参考になさってくださいね。

親の意思能力がないと不動産売却はできない?

親の意思能力がないと不動産売却はできない?

今回のテーマについて考える際、まずは親の「意思能力」の有無から確認する必要があります。
はじめに、意思能力の定義や、委任状が使えない理由について解説していきます。

意思能力の欠如と契約

意思能力とは、自身の行為がどのような結果をもたらすかを理解して、判断できる力を指し、不動産売買のような重要な契約ではとくに重視されます。
認知症と診断された場合でも、直ちにすべての契約ができなくなるわけではありません。
ただし、法的な意思能力の有無は契約内容や状況ごとに個別判断されるため、慎重な確認が求められます。
2020年の民法改正では、意思能力を欠いた状態でおこなわれた法律行為は、無効であることが明確に定められました。
その結果、署名や押印がそろっていても、本人の理解や判断が確認できなければ、契約を進めることは難しくなります。

委任状が使えない理由

親が動けない場合に代理で手続きを進めたいと考える方もいますが、委任状には「作成時点での本人の理解」が必須です。
委任とは、「誰に何を任せるか」を本人が判断する法律行為であるため、判断能力が不十分な状態では有効な委任状は作れません。
形式だけ整えても、後から意思能力がなかったと判断されれば委任状は無効となり、売却自体が白紙になる可能性があります。
また、無効な委任状による売却は「無権代理」となり、買主を含め関係者全員に影響を及ぼす恐れがあります。
そのため、現場では司法書士や不動産会社が本人に面会して意思確認をおこない、難しい場合は専門家に相談することが大切です。

資金計画への悪影響

不動産の売却が滞ると、必要な時期に現金化できず、家計の資金計画に影響を及ぼします。
とくに、施設入居や在宅介護の費用を売却益でまかなう場合は、早めの準備が欠かせません。
入居一時金や月額費用など、まとまった支出が発生するケースも多く見られます。
売却のタイミングが合わなければ、預貯金の取り崩しが続き、収支バランスの見直しを迫られることになります。
さらに、空き家を保有し続けることで固定資産税や火災保険料、管理費などの負担も増えるため、専門家と手順や優先順位を整理しておきましょう。

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認知症の親の不動産を勝手に売却することで起こるトラブル

認知症の親の不動産を勝手に売却することで起こるトラブル

前章では、意思能力がない場合は不動産売却の手続きが難しいことを述べましたが、勝手に売却を進めることは避けなければなりません。
ここでは、無断売却による法的リスクや、親族間のトラブルについて解説します。

契約無効と賠償責任

ご本人の意思確認が不十分なまま売却を進めると、契約が無効となり、売買が成立しない可能性があります。
契約無効は、買主の資金計画や引っ越し予定にも影響を及ぼし、元の状態に戻す手続きや説明が必要になる場合があります。
場合によっては、費用の精算や責任の所在について話し合いが生じることもあり得るでしょう。
そのため、不動産会社や司法書士は書類確認だけでなく、本人との面談を重ねて取引の安全性を確保しています。
家族も書類だけで急がず、専門家のサポートを受けながら正しい手順を踏むことが、将来の安心とスムーズな取引につながります。

親族間の相続トラブル

認知症の症状には日によって波があり、家族の間で親の状態に対する認識が異なることがあります。
「まだ売却できる」と考える方と、「慎重に進めるべき」と考える方で意見が分かれることも少なくありません。
話し合いが長引くと、介護費用の捻出や実家の片付けが後ろ倒しになり、優先順位がつけにくくなります。
さらに、空き家の管理が不十分だと、庭木の越境や防犯面などで、近隣への配慮が必要になる場面も増えてしまうでしょう。
これらを防ぐためには、専門家の意見の共有や家族会議の内容を記録し、売却以外の選択肢も検討することで、家族の意見をまとめやすくなります。

介護費用が不足するリスク

売却代金を介護費用に充てる予定の場合、手続きが遅れると、資金計画の見直しが必要になることがあります。
入居一時金や月額利用料が必要な施設を検討する場合、事前に現金を確保しておくことが重要です。
現金化まで時間がかかると、預貯金でやりくりしながら、固定資産税などの維持費も支払う必要が出てきます。
そのため、早めに成年後見制度の利用などを検討し、必要書類や手順を確認しておくことが大切です。
さらに、介護保険や施設の割引、自治体の助成金などを活用しながら無理のない資金計画を立てることが、安心した暮らしを支えるポイントとなります。

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成年後見制度の種類と認知症の親の不動産を売却する手順

成年後見制度の種類と認知症の親の不動産を売却する手順

ここまで、無断で不動産を売却するリスクを解説しましたが、適切な手続きをおこなえば、売却するための解決策も存在します。
最後に、成年後見制度の仕組みと、不動産売却を実現する手順について解説していきます。

法定後見と任意後見

成年後見制度とは、判断能力が不十分な本人に代わって、財産管理や契約手続きを法的にサポートする制度です。
大きく分けて「法定後見」と「任意後見」の2種類があり、親の状態に応じて選べます。
法定後見は、すでに判断能力が不十分な場合に家庭裁判所へ申し立てて利用し、任意後見は元気なうちに、将来の代理人や支援内容を契約で決める方法です。
売却を急ぐ場合は法定後見、将来への備えなら任意後見と、状況に合わせた選択でスムーズな手続きが可能です。
なお、後見人は正式な代理権を持つため、委任状よりも安全に売買契約を進められます。

申立ての手順と費用

成年後見制度を利用して不動産を売却する場合、まず親の状況を整理し、医師の診断書など判断能力を示す資料を準備しましょう。
次に、家庭裁判所へ申立てをおこない、不動産に関する資料も合わせて提出します。
裁判所の審判を経て後見人が選任されると、正式に支援が開始されます。
ただし、申立てから利用開始までは一定の期間がかかるため、施設探しなどと並行して、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
また、費用面では最大の注意が必要です。
申立て時の実費だけでなく、専門家(弁護士や司法書士など)が後見人に選任された場合、親が亡くなるまで毎月2万〜6万円程度の「後見人報酬」が発生し続けます。
「実家の売却が終わったから」という理由で制度を途中でやめることはできないため、長期的なコストも覚悟したうえで申立てをおこないましょう。

制度利用時の注意点

成年後見制度は本人の利益を守るための制度で、売却理由や資金の使い道を明確にしておくことが重要です。
とくに、親の自宅(居住用不動産)の売却には、家庭裁判所の許可が「必須」となります。
裁判所は「家族の負担軽減」ではなく「親本人にとって本当に売却が必要か」を厳格に審査します。
たとえば「手元の預貯金だけでは施設費用が払えない」といった明確な理由がないと許可が下りないケースも多いため、事前の資金計画が極めて重要です。
売却価格の適正性を示す査定書などの資料を整え、透明性のある取引を心がけることで許可が得やすくなります。
家族間で介護方針や資金計画の認識を合わせておくことも、納得感のある手続きにつながります。
さらに、売却後の資金管理を計画的におこない、入居費用や生活費に充てる流れを見える化しておくと、安心して制度を活用できるでしょう。

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まとめ

不動産の売却には本人の意思能力が不可欠で、判断能力がない状態で作成された委任状は無効になるため、慎重な手続きが必要です。
意思確認が不十分なまま売却すると、契約無効や賠償責任のリスクがあり、親族間でのトラブルにもつながります。
判断能力が低下している場合は、家庭裁判所を通じた成年後見制度で適切な代理人を立てることで、スムーズな売却が可能になります。

おうちむすびの写真

おうちむすび

守山区を中心に愛知県内の住まい探しをサポートしています。「お客様の人生に寄り添う」をモットーに地域で一番選ばれる不動産屋を目指し、誠実なご提案を心がけています。
不動産は暮らし全体を支える大切な要素。だからこそ、安心して一歩を踏み出せるよう、丁寧なサポートを徹底しています。

■強み
・地域密着で不動産売買に多数の実績あり
・ホームインスペクションや火災保険、住宅ローンの手続きにも対応
・専門家との連携によるワンストップ対応が可能

■事業
・新築戸建て / 中古戸建て / 中古マンション / 土地などの不動産売買
・住宅購入時のご相談から各種手続きまで幅広くサポート
・住み替えや資産活用に関するご相談も対応可能


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